ブームの製作方法解説
軽量F9FTのブーム作成方法を解説します。各部の長さは下記のようになり、ブーム長3470mmを5分割で作成します。
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※注意
5分割にしたのは持ち運び時(山岳移動)の問題からですので、各自の用途に合わせた長さに再設計していただいて構いません。
まずパイプをメジャーで計り、必要な長さの所に赤鉛筆で印を付けます。次に、紙を巻き、それをガイドに一周する線を引きます。(ビニールテープを巻いてもOKです) そして、その線を頼りにカナノコで切断します。
切断した後は、やすりで削って断面のバリを取ります。
次に、パイプに直線を引く方法です。
エレメントクランプ用の穴を空けるには、一直線上に穴を空けていかないとエレメントが曲がってしまいます。ところが意外とこの直線を引くのが面倒です。そこで、左の写真の用にアルミサッシの枠を利用します。この方法で引くと意外と簡単に直線を引くことが出来ます。
線が引けたら、メジャーで穴の位置を求め。その後、左の写真のようにポンチでパイプに印をつけます。
このポンチの傷を利用してドリルで穴を空けます。ただ、片側からだけで真っすぐなあなを空けるのは至難技です。そこで、また紙を巻きつけて穴の反対側の位置を求め、反対側からも穴を空けると上手く作ることができます。
ジョイント用のパイプとブーム用のパイプを切り出した所です。
このまま組み上げただけでは、何かの拍子に外れてしまたり(ネジ止めしていませんから・・)、エレメントを付けるとジョイント部で回ってしまいエレメントが斜めになってしまいます。(^_^;)
そこで、ねじれ防止用に写真のようなパーツを作成しました。材料はコの字型のアルミチャネルです。今回使用したものは、8mmと6mmの2種類です。(これは、ブームの中にいれますのでブーム材の径によって決定します)
作成方法は、8mmのアルミチャネルから70mmと50mmの長さの棒を(写真のAとC)、6mmのアルミチャネルから100mmの棒を(写真のB)切り出します。次に、AとBを重ねた@を作成します。
@は2枚のアルミ版を2mmのネジで固定して、熱収縮チューブを被せてあります。
これで、@を右のパイプ、Cを左のパイプに入れて固定すれば完成です。仕組み的には、@の6mmのアルミチャネルのガイドにCの8mmのアルミチャネルがなります。これで、左右の捩れ防止をします。
最後にジョイント用のパイプを被せて固定すると完成です。ネジの位置は右のパイプは、右から約20mmの位置で固定します。
※注意
内部のアルミチャネルを固定するネジとぶつからない用に注意してください。
Dのネジは、パイプの右端から60mmの所に穴を空けて止めます。ただし、この穴とピン用の穴はアンテナを組み立てて見て、エレメントの水平を見てから穴を空けてください。
完成したブームのジョイント部分です。
ねじれ防止だけだとアルミチャネルだけでも良いのですが、ねじれ防止の強化と抜け落ち防止を兼ねてピンを挿します。ピンはマルカンボルトの径4mmで長さ30mmを使用し、ジョイントパイプの左から20mmの位置に穴を空けます。
(これで強風の中でも十分耐えうるブームになります)
左の写真のようにピンは上から挿すように穴を開けてください。横から挿したのでは、使用中に抜け落ちてしまいます。 ^_^;
完成したブームです。